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【4】ブランシュ・ド・ブルボン

ブランシュ・ド・ブルボンやホアナ・デ・カストロに対するドン・ペドロの冷たい仕打ちも、よく考えると歴史の勝者によって歪曲されて伝えられた話かもしれない。
そう思って彼女たちについて書かれた本を探してみたものの、伝説を書き連ねただけのようなものがほとんどで、最近の研究などに基づいて書かれた本に至っては、何年も経っているわけじゃないのに絶版だったり、入手不可だったり。
スペインの出版事情ってどうなっているんだろう。



ドン・ペドロがブランシュを遠ざけた理由については、アヤラもメリメも想像や憶測でしか語っていないのだろうし、紹介した記事もその域を出ない。でも目を通しつつ私なりに妄想を膨らませてみると、なるほどと思う点もチラホラ。
ドン・ペドロは自分が愛した女性に対しては基本的にマメだ。数人の愛妾をまとめてお払い箱にする時にも、それぞれにきちんと手切れ金を渡している。
周囲から無理に押し付けられたブランシュとの結婚は、ドン・ペドロにとって政略以上の意味はなかっただろう。愛情が芽生える間もなく、当てにしていた持参金が入ってこないことが判明したら、見切りをつけて王妃を見捨ててしまってもおかしくないかも。ドン・ペドロだし。
ブランシュだって愛妾のもとに入りびたりの夫に対して「私は早く来たかったのよ。でも王様がケチったせいで遅れちゃったのよ」くらい言ったかも?いや、どうだろう??

ドン・ペドロとブランシュが結婚した1353年、フランスとイングランドは休戦協定を更新してはいたが、ペストの流行で人口は激減し国庫は疲弊していた。1355年頃から両国は再び戦争の流れに傾いていき、1356年にポワティエの戦いでフランスはイングランドに大敗を喫し、ジャン2世までがイングランドの捕虜になっている。
1358年にはパリ市民が王宮を襲撃、王太子シャルルのパリ脱出、ジャックリーの乱が起こり、1360年にはアキテーヌ他、国土の3分の1にも及ぶ領地をイングランドへ割譲、金塊5トン分のジャン2世の身代金の支払いが義務付けられた。

これじゃー他国に嫁いだ娘の持参金を払える状態ではない。王様の身代金だってまともに払えていないのだ。
ブランシュも幽閉されてるかもしれないが、ジャン2世だってのこのこ捕虜になってるし、フランス王家にしてみたらどっちの身が心配かはわかりきったことで…
それにしてもブランシュの父であるブルボン公は薄情だ。娘の不遇を知る前に死んだのか?と思ったら没年は1356年、44歳で亡くなっている。もしやポワティエの戦いで落命したのだろうか。
メディナ・シドニアの城壁
メディナ・シドニア城
トレストレリャ城
メディナ・シドニア(InfoMedina左上Historia y Monumentalで画像が見られます)
ドニャ・ブランカの塔
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非公開コメント

「アルカサル」読んでても、ブランシュとホアナ・デ・カストロだけは不自然なくらい酷い仕打ちを受けてるんですよねー。
どんな事情があったものやら。
ブランシュが陰で色々と画策していたかも、と想像するのは楽しいです。
この時代の姫君は外交官として育てられていたから(って確かエル・レビが言ってたなあ)ありえない話じゃないんですよね。
ブランシュ幽閉スポット巡りとかしたら楽しいだろうなーと思います。
けっこうスペイン全土に散らばっているんですよね。
中でもアレバロ城はイサベル女王が狂った母とともに少女時代を過ごした城でもあり、ぜひ訪問してみたい所です。

Mlle Cさまへ
ホアナ・デ・カストロについてもおもしろい情報をチラホラ収集中ですよ♪ブランシュにしてもホアナにしても、ドン・ペドロの権威を失墜させるため、悲劇のヒロインに仕立て上げられたような気がしてます。
ブランシュが外交官として教育された知識を駆使してあれこれ画策していた…有り得ない話ではないですよね~
本国とは切り離された状態で彼女なりに考えて行動を起こしたのか、ひょっとしたらマリア王太后と同居している時に知恵をつけられたかも??
ドン・ペドロがブランシュを捨てた理由をファドリケとの不倫と見るよりは、持参金を逃したドン・ペドロの報復とする方が有力な気がします(笑
>ブランシュ幽閉スポット巡り
Mlle Cさまにはパリ~アビニョン経由でバリャドリド入りしてから幽閉スポットを巡るプランをオススメします!ぜひ!!

外交官ブランシュ!いろいろ画策するブランシュ!お金を使って支援者を集めるブランシュ!
いやー、彼女のイメージが変わって面白く読ませて頂きました(^^)
ホアナ・デ・カストロの面白情報も楽しみにしております♪
>だってドン・ペドロだし。
すごい、この一言で何でも納得できそうです。

Esクラさまへ
後世に伝えられるドン・ペドロの理不尽な仕打ちも実はブランシュの画策に対する処置だったとしたら…
手を焼いてるドン・ペドロを想像するとなんだかほほえましい気がします(笑)
ブランシュもあれこれ策を練っていれば退屈しなかったでしょうしね~
>だってドン・ペドロだし
なんだか理解不能なときはこの一言で片付けましょう!だってドン・ペドロだし(笑)

調べてみたらブランシュパパはポワティエの戦いで戦死されてました。
「にっくきエドワードめ~~!」だったでしょうね。。
ところでシャルル6世とヘンリー6世の狂気はこの家系に因子があると何かで読んだことがありますがどうなのでしょう?

ねこだましいさまへ
おお!ブランシュパパはポワティエで戦死でしたか!すばらしい情報収集能力に感謝です~!
シャルル6世とヘンリー6世…両者ともに精神に異常をきたしていた、という程度の知識しかないうえにブランシュと血縁関係にあることをすっぱり忘れてました!
やはり濃い血縁同士での婚姻の繰り返しですからどこかでそういった弊害が起きてくるのでしょうね。
って、私フランス史にはさっぱりなものでわからないのですが、狂気の血はヴァロワ家のものなのでしょうか、それともブルボン家??
…Mlle Cさまならご存知でしょうか←他力本願

「狂気の家系」といったらやっぱスペイン・ハプスブルクでしょう(笑)。
ブルボン家はどうなんでしょうね?
あまり詳しくないのですが、(この頃の王族としては)それほど極端に血が濃いという感じでもないですよね。
ドン・ペドロ時代のカスティーリャ、ポルトガル両王家の血縁のほうがずっと濃いかも。
で、検索していたらこんなサイトを発見しました。
http://www.xs4all.nl/~kvenjb/madmonarchs/madmon.htm
ここのシャルル6世の項目を見ると、確かにブルボン家の祖が狂人だったようなことが書いてありますね。
しかしこのサイトすごいです。世界中のおかしくなっちゃった王族たちを集めてます(笑)
知らない人もたくさんいるので後でゆっくり見てみよう…

連投すいません。
バリャドリドに行った時、ドン・ペドロとブランシュが結婚式をあげた教会があったんです。
でも私ったら急いでいたもんで、中に入らず通り過ぎてしまったんです…。
見ておけばよかったなあああ。
ブルゴス城跡(たぶんドン・ペドロが生まれたところ)も見られなかったし、今頃になって後悔に苛まれてます。

 くみぞうさまこんにちは。
 こちらでは初めまして。
 リンクを貼って下さったお礼に顔を出さねばと思いつつも、私なんかが顔を出したらくみぞうさまと他の方々の緻密な会話に水を差すんじゃないかとかいってモジモジしていました。
 いつも素晴らしい歴史資料をありがとうございます。
 緻密で分かりやすくて、素晴らしいです。
 
 今回のブランシュ姫のお話もとても興味深く読ませて頂きました。
 漫画では姫様の件に限ってはペドロ様を「姫様は悪くないじゃん」って責めたくなる気もやまやまでした。
 私にとって、ブランシュ姫の最期はアルカサルで最も好きなシーンです。何て麗しい場面なんでしょ!(もう一つは12巻のエンリケがカタリナに屈折しまくった思いを打ち明けるシーン……すみません変な奴で)
 それと、もう一つ、ホントにお礼を申し上げたい事があります。
 ペドロ様の王冠を頂いた像の画像を載せてくださって、漫画を描く上でとても参考になりました。
 当時のカスティリアの王冠の意匠が分からず、かといって青池先生の漫画からまんまパクる訳にもいかず(笑)、困っていたところだったのです。
 お陰様で作業がはかどっています。
 これからもお邪魔させて頂きます。
 失礼します。

Mlle Cさまへ
やはりフランスのことはフランス人に聞け!でした(笑
あぁ、でも英語のサイト…!私もあとでがんばって見てみます。韓国の米びつ王子が気になります…
改めて見てみるとこの頃のフランス王家は適度にバラけてお嫁さんをもらってるんですね。カスティーリャやポルトガルと比べると国内貴族の娘を迎えたり、嫁がせたりといったことが多いようで…
イングランドに対抗するにはまずは国内貴族と結束することが大切と考えたのでしょうか?
教会とブルゴス城址…私もぜひ訪れたい場所です!でも行く前は「行くぞ!行くぞ!」と思ってるのに、現地で時間切れで泣く泣くパスってありますよ~。本当に残念ですよね。
私の場合、コルドバでもっと見たいところがあったのですが。ヘレスにだって行くはずだった…(涙
でもブルゴス城址は女の子1人で行くには危険だといいますよ!次回訪問する時には頑丈なボディガードを連れて行ってくださいね~

長崎さまへ
いらっしゃいませ~!わ~いわ~い嬉しいな♪
色んな方の見解や妄想(笑)をうかがいたいと思っているのでレスいただけると嬉しいです。
これからもぜひいらしてくださいね!
私のほうこそいつも楽しませていただいています。バンド騎士団…サイコーでした。orden de la Bandaはアルフォンソ11世が創設したものらしいので息子たちは無条件にメンバーに加えられたのでしょうね。ファドリケは除外されてるようですが。そうそうたる顔ぶれですよね~
アルカサルで最も好きなシーン
何度も読み返したくなるのはロペス初登場のシーンでしょうか。いろんな意味で複雑ですが、ディエゴが亡くなる一連のエピソードとか。何度読んでも泣けます。
>王様の王冠
王様の首の写真ですね!よく写るようにとがんばって撮影したかいがありました!
作品はサイトで公開するのでしょうか。ドキドキ。
コチラ↓に王冠姿のドン・ペドロのコインがありますが、見えにくいでしょうか。在位中にしか作られないので実際の王冠を模したものではないでしょうか??
http://www.fuenterrebollo.com/faqs-numismatica/pedro1.html

お久しぶりです。
貴重なお話とサイトを色々と教えてくださり、ありがとうございます♪
それにしても…あ゛あ゛あ゛…当然の事ながら全部スペイン語――――!
スラスラ読めたら楽しいことでしょう。
かと言って今から勉強なんて無理…
写真だけでも見せていただけて嬉しいです。

RINOさまへ
時間に余裕のある時にでも来ていただけると嬉しいです♪
スペイン語…私には英語よりもとっつきやすいのですが、これが何ページも続くと思うと苦痛だったりします~
結局ドン・ペドロに関連する部分だけ訳して終わりだったりするんですけど…
私も写真で楽しむことの方が多いです!圧倒的に!!
La petrista del siglo XXI

くみぞう

Author:くみぞう

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