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アルカサル-王城-13巻感想

アルカサル完結の13巻が発売されて早4日。
この三連休の間、家事を放棄してひたすら読書に勤しんだ結果、五十肩が悪化して肘やら手首まで痛みが。
この3日間の湿布の消費量は尋常ではなかった。
結局、当地で店頭にお目見えしたのは昨日の17日。
手元の13巻は背中が割れてしまいそうでじっくり読めなかったので、新たに求めた1冊で思う存分楽しんだ。
セビリアの王城が完成し、公私共に絶頂にあったドン・ペドロ。
12巻はちょうど切りのいいところで中断していたのだな。中断→再開の流れは、まったく違和感なく読み進められた。
史実で伝えられるドン・ペドロの凋落っぷりは完結編前編のマルティン・ロペスの回想によって伝えられるのみ。もし中断していなかったら、どんなに絶望的な気分で読み進めなくてはいけなかったことか…それはそれで読んでみたいけれど、追い詰められ失策を重ね、孤立を深めていくドン・ペドロの姿をジワジワ読むのは辛い…。
でもまだまだ「アルカサル」を読んでいたい。ジレンマ。
というわけで、外伝という形で再び「アルカサル」の世界を堪能できるなんて嬉しい限りである。

今回初めて目にすることとなった未収録部分。
未収録分+アンヘラの飛翔+外伝で1冊、完結編のみで1冊にしてくれないかなーと愚痴っていたが、そんな思いは吹き飛んでしまった。
王冠を手に入れたエンリケの姿を目にし、エンリケの次男ペドロを道連れに自ら命を絶ったカタリナ。
セゴビア城の伝承を織り交ぜた劇的な展開ではあったが、心も体も蹂躙され屈辱の日々を過ごしていたカタリナが引き起こしたこの行動、未収録部分のエピソードを読むことで彼女の絶望の深さを伝わった。
エンリケの鬼畜っぷりには、腹が立つやらやり切れないやら。
狂気を装うのを忘れてロドリゲスの戦いぶりに聞き入ってしまうカタリナがかわいそうだった。

青池先生の描く美しく逞しい男性の体についついうっとりしてしまう私なのだが、エンリケの裸体はヤダー!
ドン・ペドロの肌着のリボン結びはかわいいけどエンリケのはかわいくなーい!ムカツクー!と、声に出すわけにも行かず、ゴロゴロと転がって気を紛らす。
シャイなマルティン・ロペス、熱血漢のロドリゲス。王城のお披露目にはポルトガル王やグラナダ王の姿まで。
マリアもアルフォンソも、イネストロサもいて…夢中になって読んでいても、ふと「もうみんな死んでしまったんだ…」と思い出してしんみりする。
ボルドーのベアトリスが夢に見るのは、幼く無邪気だった頃のあたたかな家族の笑顔。
コンスタンシアが呼びかけるのは、王城が落成し絶頂にあった頃の王家の肖像。
その視線は、父親として家族を守り、王として国を守ったドン・ペドロと同じように思われた。
メディナ・デル・カンポでの対面を控えて緊張しまくりのホアン1世と、コンスタンシアの堂々たる態度も対照的で、親子2代にわたる器の違いを見せ付けられたようで気持ちよかった。
カタリナがホアンを憐れむ気持ち、わかるなぁ。

「アルカサル」でのエンリケは史実以上に、卑劣で鬼畜で粘着質な小悪党かもしれない。
でも、ドン・ペドロの栄光を塗りつぶし、焼き尽くしたエンリケにはこれくらいの扱いでもまだまだもったいないくらい。
なにせ実物以上にイケメンなんだからね!
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tag : 完結

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エンリケの裸体はヤダ、っていうの同感です。
美形なだけに、なーんか生々しいんですよね(笑)。
13巻を読み返して、王様もロペスも良いんですが、なんだかアラゴン王がとってもいとおしく感じられてきました。
一応敵役なのに憎めない。
エンリケと違って、私怨で動いてるわけじゃないからかな。
私も感想を書こうかと思ったのですが、せっかくだから1巻から13巻までを一気読みして、一つの作品としてまとめて書こうかなーと考えてます。

「少女漫画と思わずぜひ男性にも読んで欲しい。ドン・ペドロに男惚れすること必至だから」と男性の知人にすすめたところ、早速1巻購入!(王様布教活動成功?笑)
ところが返ってきた感想は「まだ一巻の段階だとエンリケに同情の余地あるし」
たしかに1巻のエンリケはまだ謙虚だった(笑)
「ブランシュ王妃と未亡人ホアナへの扱いはどん引き~ドン・ペドロ王。や、ヤナヤツ~って感じかな~(笑)」
うっ(汗)「ホアナの件は私も後悔しているが(by 王様)」
でも「これからどう成長していくのか、大変興味深いです」とのこと。
そうそう、男は挫折を知った後が魅力的なのよ♪
思い返せば連載初期の頃って周りでもエンリケファンの友達が多かったように思う。でもトロの街を見捨てた時からエンリケ株急落(笑)替りにファドリケ株急上昇でした♪
青池先生もファドリケは殺したくなかったっておっしゃってましたね。
>未収録分+アンヘラの飛翔+外伝で1冊、完結編のみで1冊にしてくれないかなーと愚痴っていましたが
私も少しそんな風にも思ってたんですが、今こうして13巻を読んでみると、バレンシアで疑心暗鬼に陥った王がロドリゲスはじめ誠実な臣下たちと共に大勝利をおさめた話が非常に胸に響くので、その後の完結編における裏切りにつぐ裏切りの痛みも少し緩和されるような気がするのです。
そしてやはり完結編ではマルティン・ロペスの忠節が何よりの救いとなりますね。
怪文書による投獄の間も、自分のことよりも
「最も信頼していた臣下に裏切られたと思った瞬間、王はどれほど絶望し嘆いただろう」
とひたすら王の心の傷を思って苦しんでいたロペス。
見返りをまったく求めず自分の全てを主君に捧げ尽す。真の騎士とはまさにロペスのことをいうのだろうなと感じました。
完結編そして13巻の入手以降、私の中でのアルカサル熱は高くなる一方です。
何度も何度もこちらを訪れては、特にpersonaje*人物*の項目を読みかえし、思いをはせています。
そしてくみぞう様のロペスについて書かれたFortaleza部分を一刻も早く読みたくて読みたくて仕方がありません。
史実のなかのロペスがいかにあれ、私の中のロペス像が壊れることはありませんし、むしろいっそうに深みを増すものと思っております。
パスワードのお知らせ、心よりお待ち申し上げております。
また、万が一くみぞう様のご事情にて「やはり無理」となられた場合はどうぞご遠慮なくその旨おっしゃって下さいね(汗)

 ううう。いまだ13巻入手できていないう~のすけです~。ドイツの片田舎ですので、日本での発売から2週間くらいかかるそうで…(TTこちらにも「13巻を入手するまではおじゃまするのを自制しよう!」と思っていたものの、耐え切れず来てしまいました…(^^;
 ふぉおおお!加筆部分があるのですね!?やたー!特にカタリナのエピソードについてはやはりしっかり描かれているとのことで、安心しましたv
 「アルカサル」は本当に男性が読んでも充分面白いと思い、旦那にも薦めたんですが残念ながら「絵柄が綺麗すぎて好みに合わない」と言われ断念(TTその代わり私の友人2人を旦那もろとも(日本人)どっぷりはめる事に成功!二組から「最終巻はまだ来ないのか!?」と催促される毎日です(笑)
 とりあえず、旦那に関してはまだ諦めず、冬休みのスペイン旅行までにはどうにかして読了させたいと思っております。
 それにしても…王様に早くお会いしたいなあああ!!

Mlle Cさま
ですよねですよね!エンリケの裸体イヤですよねー!
なんだか肌の感触まで伝わってくる気がして、うわわわ妄想消えろー!!
きっと実物以上によく描かれてますよ>アラゴン王
カスティリア相手には慎重でしたが、地中海方面にはそれなりに色々やってたようですし。体面を気にする性格が幸いして、おかしな記録が残ることが少なかったのかも??
レオノールに先立たれるあたりでは、なんだかすっかり好々爺になっちゃってましたねー。メインの王様たちの中では、国益を重視する最も堅実な王様だった気がします。
Mlle Cさまの感想楽しみにしています!
なんせ自分の感想を読み返すと腹が立ってくるもんですからー(涙

Makoさま
私の「男性に勧めたい少女マンガ」No.1もアルカサルです!
もったいないので勧めたことはありませんが(笑
確かに連載初期の設定だと、エンリケの大逆転、ばんざーい!って結末でもおかしくなかったかもしれません。完結編では「早くドン・ペドロから逃げなければ…!」と、トロからの遁走以上のヘタレっぷり。威厳もへったくれもあったもんじゃありませんでしたね。作者と編集長の寵愛を失ったキャラの行く末は悲惨(笑
Makoさまのお知り合いの男性には、ブランシュの幽閉生活が不幸に終わったわけではないことを早く知っていただきたいですね。私は、ドン・ペドロが「狩りは終わった」とホアナ・デ・カストロの元を去るシーン結構好きなんですけど…男性の方が意外と許せないものなのでしょうか。ホアナ自身、高貴な愛と地位を獲得するための恋愛ゲームに興じていただけ、結婚式を挙げたところで勝負はついた!と思ったら相手が1枚上手でした、ってこだけだったのではないかと思うんです。
あ、あれ?やっぱりドンドコドン引きですか?(汗
実際13巻を通して読んでみると、臣下への信頼と自身の信念を固めた王のもと、少なくとも寵臣たちの中から裏切り者が出ることはないだろうと安心できました。完結編を読んだときは、ロペスやアルバレスやエル・レビのことでドン・ペドロがどれだけ苦しむだろうと心配で気が気じゃありませんでしたもの~。
>マルティン・ロペスの忠節
忠臣ロペス抜きにアルカサルを語ることはできませんね。
作品中でロペスの視線の先にたびたびマリアがいるので、ロペスはマリアを慕っているのでは…と邪推していた私←ばかもの!
マリアとロペスはドン・ペドロとともに戦うことを誓った、魂の同志だったのかな、と思うようになりました。

う~のすけさま
ネタバレありとか書いておけばよかったですね。ごめんなさい!
でも、書いてあっても読みましたよね…?(笑
う~のすけさまのもとにはあと1週間くらいで届くのでしょうか。もう少しの辛抱ですよ!(最終巻の貸出順はもう決まっているのですか?)
>「絵柄が綺麗すぎて好みに合わない」
綺麗じゃないドン・ペドロなんてイヤです!!!
家族とお友達と結託してご主人を孤立させる作戦に出てはどうでしょう←イジメか。
ドン・ペドロが愛した王城、ロペスが眺めたであろうカルモナの平原…アルカサルに登場する風景は今も残っています。アルカサルを読まずにスペインを旅するなんてもったいない!
ご主人には旅行前にぜひ読了していただかなくては!

くみぞうさま
エンリケのヘタレっぷり(笑)私もエンリケが「カスティリアの貴族達よ、私を裏切るのかー!」って大狼狽する場面、「当然じゃ!お前がやってきたことの報いじゃザマミロ!」って罵ってやりました(笑)
>私は、ドン・ペドロが「狩りは終わった」とホアナ・デ・カストロの元を去るシーン結構好きなんですけど…
連載時はもっとコマ数も少なくて「疲労感だけが残った」って書いてありましたね。
年齢を経てから読み返したときにはもっとアダルト視点で(笑)ホアナとは夜の相性がたまたま悪かったのかもと(あぁあ、さらにドンドコドン引きですか?失礼しました:汗)
王様は「あれだけ苦労して追い掛け回して口説き落として、マリアを怒らせて結婚までしてやったというのに、この女はっ!」って怒りがこみ上げたんかなって(^_^;)
>ロペスはマリアを慕っているのでは…と邪推していた私
私もそれは「まったくないとは言えない」と思います。イケナイ三角関係(笑)
ただ男女の愛情より主君に対する忠愛は、その妻や子に対しても同様、という騎士道感覚にのっとった気持ちの延長でもあるような。
ロペスにとって王様が神様なら、マリアは女神様、いやまさしく聖母マリア様?
そしてマリアはロペスにとって、ブランシュ王妃の一件で王の怒りを解いてくれた恩人でもありますから、王を守ることはマリアへの恩返しという気持ちも強くあったのでしょうね。

Makoさま
>「カスティリアの貴族達よ、私を裏切るのかー!」
マヌエル家の人たちとかわいそうなペロ・カリリョは別として、エンリケと苦楽を共にする覚悟の貴族は多くなかったかもしれませんよね。「テメーこそいつまでもグズグズしやがって、オレたちを裏切るつもりか!」と思われてたかも(笑
連載時の描写についてはほとんど覚えてないのですが、「疲労感だけが残った」って、そんなー!(笑
加筆されてなかったら、私もアダルト視点で解釈してたかも?カブレラと一緒にドキドキしちゃいます(笑
>ブランシュ王妃の一件で王の怒りを解いてくれた恩人でもありますから、王を守ることはマリアへの恩返しという気持ちも強くあったのでしょうね
そうですね(涙
マリアもロペスも、ブランシュを死に追いやった罪の意識を共有する者同士。マリアにとって、ロペスはブランシュに希望を与えてくれた人であり、ロペスにとってもマリアはこの一件で王の怒りを解いてくれた恩人なんですよね。
…でも、でもです!この一件の前からロペスのマリアへの視線は何か思わせぶりなんです!←この無礼者を四つ裂きにしてしまえby王様
La petrista del siglo XXI

くみぞう

Author:くみぞう

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